ちょっと待って!介護職場でありがちな本人へ直接言ってくれよ!問題について
今回は私が毎月購読させていただいているWAMの記事から気になるものがありましたので取り上げさせていただきたいと思います。
毎回、楽しみに拝見しております「勘どころ 経営講座」から、「パートナーシップを組織に編み込む2 パートナーシップの不在が組織に及ぼす影響」というタイトルでした。
パートナーシップとは?
パートナーシップとは、「パートナーとして安心で安全に、なんでもすぐに言えて、すぐに質問できる関係」に象徴的に現れると記事の筆者であるアプロクリエイト代表が仰られております。
いきなり職場のコミュニケーションの本質をつく表現が出てきました。
パートナーシップ欠如事例
よく介護職場で見かける例を挙げてみましょう。
ベテランのパート職員さんが、別の介護施設から新たに異動してきたAさんに対して「こっちの施設では○○したあとに、✕✕するのにねぇ〜。それくらいも知らんのかねぇ〜。」なんて言いうことを本人に直接言うのではなく、別の職員に言うなんていうケース、ありませんか?
この発言、誰が得するのでしょうかね。。。
本人に直接、(言い方は要注意ですが)言えないものでしょうか。
自分の中で思っているだけであればまだしも、それを聞いた(或いは聞かされた)職員の気持ちにもなってみてください。
そもそも気づいたのであれば、気づいた人が異動してきた人に言ってあげればいいじゃない。
それが利用者さんのため、その人のため、自分のためになるんですから。
言いたいことがあっても本人に言わない人がいる職場はパートナーシップが足りていないというだけにとどまらず、陰口文化をつくってしまうことになります。
利用者さんとのコミュニケーションだけでなく、職員間のコミュニケーションも非常に重要な介護現場においてパートナーシップがなければ大きなトラブルにつながりかねません。
とはいえ、なかなかこういった職場の土壌は管理職まで届きづらいですし、現場のスタッフで簡単に改善できる話ではありません。
管理職と現場のスタッフ(上記発言を聞いた職員)の信頼関係もありますし、その現場スタッフの問題意識のレベルによっても報告・改善すべき問題であるという認識がなければそのままスルーされてしまうことであると思います。
上辺だけのコミュニケーションで、影ではその人の悪口(改善点なども含め)を言っているような職場、新入社員や異動してきた人が見たらどう思うでしょうか。
ただでさえ、介護現場は精神的にも疲れがたまりやすいですし、利用者支援をしているときは常に気を張っている状態です。
それに加えて職場のパートナーシップがなく、言いたいことも伝えられず、またはそんなスタッフがいる職場は業務も非効率的になりやすく、よからぬトラブルも発生しやすい環境であるといえます。
改善策はあるのか?
改善策としては、
- オフィシャルなスタッフミーティングだけではなく、お昼ごはんやお菓子を囲んだ交流会を実施する。
- 定期的に現場の管理者とスタッフが一対一で現状をヒアリングする場を設ける
- パートナーシップを壊すような人を異動させる
くらいかなと思います。
ということで、言いたいことがあっても本人に言わないという小さなことかと思われることは実は意外と職場の根底を揺るがすことにつながりかねないというお話でした。