介護ヘルパーさんは何でも屋ではありません その4
さてさて、介護ヘルパーさんは何でも屋ではありませんシリーズは今回で最後です。私自身も何でも屋ではないということは知りつつも、じゃあ実際に何ができないのか、その判断基準はという点については明確な説明ができませんでした。参考図書の本を図書館から借りてきて改めて気づいたことなど発見があり、読んでいて嬉しくなりました。
それでは、最後の問題です。
問題
次のうち介護ヘルパーさんに依頼できることは何でしょうか。
A.床ずれに薬を塗ること
B.郵便物などの手紙の代読や代筆
C.病院の診察室で利用者の病状や治療方法を一緒に聞くこと
いかがでしょうか。
今回の答えはすべてにおいて(原則)依頼することができません。それではなぜでしょうか。
まず、A.の「床ずれに薬を塗ること」は医療行為とされているため依頼することができません。ただし、床ずれの処置により汚物で汚れた衛生材料の交換、床ずれ部分の周囲を水で洗い流すという行為は依頼可能です。床ずれの処置については本人にとっても介護する人にとっても負担が大きい行為となりますので、出来る限り床ずれを発生させないように日頃からまめな体位の変換、負担のかからない姿勢などの対策を実施することが必要です。
次に、B.の「郵便物などの手紙の代読や代筆」については代行サービスとみなされ介護保険を使うことはできない行為になります。また、家に訪ねてきた人への応対などについても介助ではなく代行サービスという位置づけになります。ただし、視覚障害があり障害者手帳を持っている人には、障害者総合支援法の「居宅介護」サービスとして、手紙の代筆、代読が認められる場合があるほか、代読ボランティアなどの支援があるので検討してみてください。
最後にC.の「病院の診察室で利用者の病状や治療方法を一緒に聞くこと」は、場合によっては介護保険が適用されるサービスとしてお願いする事が可能ですが、『診察や検査の時間は、医療保険が適用されるためその時間介護保険は適用されません』ので注意が必要です。しかし、利用者が認知症などを患い、家族が付き添うこともできないというケースがあるかと思います、そういった場合は介護保険外サービス(全額自己負担)として、ヘルパーさんに診察室での付き添いをお願いできる場合もあります。
これまで介護ヘルパーさんに頼めること・頼めないことについて4回にわたりブログを更新してきました。お付き合いくださいましてありがとうございました。
介護する人も介護される人も正しい知識を持っていただきたいものです。かく言う私も介護ヘルパーさんとお話する機会がありますので、その際にもトンチンカンで恥ずかしい発言をしないようにしっかりと勉強していかないといけませんね 笑。
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— 福祉のそのへん (@fukushino052) 2017年10月14日
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以上です。