音訳担当者が注意すべき校正について
(このブログでは目の不自由な方に利用していただくための「音訳(おんやく)」について、私が学んだことや実際に体験していて気づいたことなどを紹介しています。)
随分、ブログの更新が途切れておりました。
仕事と音訳活動の両立は自分が思っていた以上に難しいと感じた一年でした。
年が明けて2月になってしまいましたが、皆さまいかがお過ごしですか?
インフルエンザが大流行を極め、介護施設や福祉施設でもその対応と予防について試行錯誤している状態です。
さて、今回は音訳の校正についてブログの記事にしたいと思います。
音訳の校正と一口に言っても様々な校正の段階があります。
今回はその中でも原稿の校正について、語ろうかと思います。
まずは何と言っても原文の校正です。
これが間違っていると後々の作業で各担当者へ大変な負担となります。
可能であれば原稿の文章を編集した人、構成した人、音訳者が一同に介して原文をチェックするという会を設けるべきでしょう。
しかし、、、!
悲しいかな、現場ではなかなかこのような会が設けられているケースを見たことがありません。むしろ、時間に追われて「はい!これ原稿が全て出揃いました、、、!音訳をいついつまでにお願いします、、、!!」なんていう依頼はザラにあります。
そんな中でも音訳担当者は「こんなの編集担当と原稿の校正担当者の責任だから、渡された通りに読んじゃうからね!」なんて、責任感のない態度はいけません。
音訳は誰のためにやっているのかを改めて考えて、一つの作業に臨むべきです。
依頼先や音訳作業に関わっている人のためではなく、その情報をほんとうに必要な方のために私たちは活動しています。
そのことを決して忘れないでください。
音訳担当者は原稿をいただいたらまず全てに目を通す。
固有名詞や専門用語は自分で知っていてももう一度調査すること。
また、誤字かな?と思ったものについては編集担当者へもう一度確認する。
この姿勢は正しい情報提供にきっとつながります。
時間がなく、焦る気持ちはわかりますがその時は原稿を自分の目でみることができない利用者の気持ちを思い出してください。
私たちの声、情報を心待ちにしています。
初心を忘れることなく、今年も音訳に携わっていきたいものです。
今回はこれで終わります。
次回は、音訳者が録音した音を校正する際に注意すべき点について記事にしたいと思いますので、よろしくお付き合いください。
最後に、私が音訳を初めて学んだときに使った教材についてご紹介します。
音訳を知るための基礎教材!
いきなり音訳の技術を学んでも良いかと思いますが、この本では「なぜ音訳が必要なのか」「視覚障害者とは」など、根本的な理解に役立ちました。
音訳作業を始めた方向け!
音訳をやっていると「これってこういう処理方法でもいいよね?」なんていう疑問が出てきます。そんなときに役立つ教材です。様々な例文を使ってパターン別の処理方法を明確に示してあります。

音訳マニュアル 処理事例集―視覚障害者用録音図書製作のために
- 作者: 全国視覚障害者情報提供施設協会
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音訳マニュアル 音訳・調査編―視覚障害者用録音図書製作のために
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