そのへん。のブログ

福祉経験ゼロから福祉業界へ転職し、社会福祉士の資格を取得した人のブログです。

介護ヘルパーさんは何でも屋ではありません その2

それでは介護ヘルパーさんにどんなことは頼むことができて、どんなことは頼むことができないのでしょうか。面白いのでクイズ形式で以下に記載していこうと思います。(そのほうが私自身も覚えることができます。笑)

問題

この中で介護ヘルパーさんに頼めることは何でしょうか。

A.一緒に食事やおしゃべりを楽しみながらの見守り

B.おせちや年越しそばの調理

C.換気扇の掃除、廊下や床のワックスがけ

 

さて、いかがでしょうか。

答えは、すべて頼めません。一つ一つ解説していきましょう。

まず、A.の一緒におしゃべりを楽しみながらの見守りについてですが、介護保険サービスは、「本人の日常生活に不可欠な支援であること」が原則となるので、利用する理由が「寂しいから」という理由でヘルパーさんと一緒に飲食することや話し相手になること、見守ることはできません。もし、利用者が足が不自由で物理的に外出できず人との交流する機会が減っているということが利用者の問題となっている場合は、安全な環境で外出し、人と交流する機会を設けるサービスを利用を検討するのも一案です。デイサービス等もありますので、本人の必要に応じたケアを選択しましょう。

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次にB.ですが、皆さんは「なぜ、調理の補助なのに利用できないのか」と思ったかと思います。利用できない理由として「おせちや年越しそばは、特別な行事のときに食べる食事であり、その提供は日常生活に不可欠な支援とはいえない」と判断されるからです。しかし、普段の生活の中で蕎麦が食べたいという要望であればヘルパーさんに依頼可能ですので、お間違いなく。(「ということは、年末あたりに蕎麦が食べたいと言えば蕎麦(という名の自分では年越しそばだと思っている)を結局作ってもらえるということですかね。。。笑)

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C.については、「掃除じゃん!利用できるでしょ!」と思われがちですが、これも原則、頼むことはできません。理由は、「本人の日常生活に不可欠な支援であること」「大掃除など年に数回しか行わないもの」については介護保険は適用されないからです。しかし、同居する人がおらず自分でも掃除することができないなどの理由がある場合は、専門の清掃業者に依頼するのが妥当とされています。介護サービス事業者が清掃のサービスを提供している場合もありますので、一度相談してみたほうが良いかと思います。ですから、ヘルパーさんには「やってね」なんて依頼しないでくださいね。”できない”理由がちゃんとありますから。

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ということで、介護ヘルパーさんは何でも屋ではないということが具体的にお分かりになられましたでしょうか。参考になる事例があれば、またご紹介させていただきますのでよろしくお願いします。

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参考:

2訂版 介護ヘルパーにたのめること、たのめないこと。

2訂版 介護ヘルパーにたのめること、たのめないこと。

 

 以上です。